タツノオトシゴをペットとして飼うのが流行しています。タツノオトシゴの飼育方法、種類をご紹介します。また、初心者の方には飼育セットがおすすめです。可愛いタツノオトシゴを飼ってみませんか?
目次
タツノオトシゴがペットとして人気となっています!
タツノオトシゴがペットとして最近は人気にっているんです。タツノオトシゴというのは、見た目から小さくて華奢な体なので飼育するのはかなり難しいと思っているかもしれませんね。
実際は海水魚としてタフな魚!
そもそも海水魚は弱い魚だというイメージが強いかと思いますが、タツノオトシゴは海水魚ではあるんですが病気知らずなんです。
普通に飼育しているのなら、タツノオトシゴは病気になりづらいです。
この後に書く飼育ポイントさえしっかりと抑えておけば、簡単に飼育することができる海水魚がタツノオトシゴです。
タツノオトシゴの飼育方法とは?
タツノオトシゴの飼育方法を知らずに、ただ人気だからというだけで飼ってはいけません!
大事な飼育方法としては、飼育設備から始めましょう。
飼育設備が整えば、次に必要になるのはタツノオトシゴが食べるエサについてです。タツノオトシゴはいったい何を食べるのでしょうか?
いくらタツノオトシゴがタフで病気知らずと言えども、水換えしないとやっぱりダメ?
その点やそれ以外の飼育ポイントも紹介します。
飼育設備
飼育設備ですがいったいどんな物を用意すれば良い?
水槽
まず最初に用意するのは水槽からです。30センチ以上のサイズの水槽を用意しましょう。
タツノオトシゴは小さいのに、どうして大きいサイズの水槽が必要なのでしょうか?
それには理由があります。その理由というのは水温の変化にあります。
大きい水槽の方が水温の変化という影響を受けにくいからです。
もちろん小さいサイズの水槽で飼うというのも良いんですが、上に書いた理由によって水温の変化という影響を受けてしまい、深刻なダメージを与えてしまうのです。
たいていの家庭には無いでしょうが、例えばワインのコレクターのようにワイン室があるのなら小さい水槽でも問題はありません。
なぜかというと、ワイン室だと温度や湿度が一定に保たれています。そのため水温の変化がないと言えるからです。でも一般家庭ではワイン室は無いでしょう。
そして飼育で失敗してしまうポイントの1つに、水槽のサイズを間違えて小さい物にしたからということがあります。
タツノオトシゴを飼育するのにおススメしたい水槽サイズは、30センチハイタイプ!
寸法的には、横幅30センチ×奥行き30センチ×高さ40センチがおススメです。高さがあるタイプなので置き場所も比較的取らずにすみます。
場所は取らないが水もたっぷり入るので、温度も一定に保つことができるんです。
タツノオトシゴのような海水魚には良いのです。
このサイズの水槽なら小さめのタツノオトシゴなら5匹は余裕です。ただ成熟してしまった大型のタツノオトシゴを飼おうと思うと、1匹くらいが良いでしょう。
あまりたくさん入れてしまうと窮屈になってしまって、可哀想だからです。
浄化装置
次に必要なのは浄化装置です。初めてタツノオトシゴを飼う人は浄化装置って何?という人もいることでしょう。
浄化装置というのは、水槽の中の水を綺麗に保つために必要な装置です。
浄化装置として使うものは、『フィルター』か『プロテインスキマー』を設置します。
フィルターというのは水の中の汚れを抑えるものなので、完全に綺麗になるものではありません。そのため定期的な水換えは大事です。
しかし、プロテインスキマーというのは水の中の汚れを完全に処理しやすいため、水換えはしなくても綺麗にできます。
フィルターとプロテインスキマーの機能的な違いもありますが、値段的にも違いがあります。
当然フィルターの方が安く買うことができ、プロテインスキマーの方は高いです。
自分にあった物を選ぶようにすると良いでしょう。
プロテインスキマーには、『ポンプ駆動のベンチュリー式』と『ウッドストーンを使ったエアリフト式』があります。
エアリフト式の方は水を浄化する能力が低めなので、水槽のふちにかけることができるベンチュリー式の方が性能的には高い感じです。
浄化装置があるからといって、完全に水換えをしなくても良いということでもありません。とはいえタツノオトシゴを飼うためには浄化装置は必要になります。
水換えの頻度を減らしたいという人や、タツノオトシゴを複数飼いたいという人には強力なタイプが向いているでしょう。
また、他の魚も一緒に飼おうとしている場合は外掛けタイプのベンチュリー式プロテインスキマーが良いです。その方が効果を発揮してくれます。
大きめの水槽でタツノオトシゴの数が少ないのであれば、それほど水も汚れることもないため水換えの回数も少なくてすみます。水替えについては後程くわしく説明します。
ライブロック
次に必要になってくるのはライブロックです。
ライブロックとは「浄化作用のある天然の岩」です。
天然の岩で自然の浄化作用があるものを水槽の中に入れると、プロテインスキマーが取りこぼしてしまった汚れを、ライブロックが処理してくれます。
最初に使い始める時は、タツノオトシゴを入れずにライブロックだけを入れ水を換えずに、2週間から3週間ぐらいはそのまま空回しをする必要があります。
ライブロックに限らずフィルターも使い始めは水を換えずに2週間から3週間はそのままにしておく必要があります。
ライブロックやフィルターを2,3週間から回しせずにタツノオトシゴを入れてしまうと死んでしまう可能性もありますので注意が必要です。
止まり木
次に必要なのは止まり木です。
タツノオトシゴは体を巻き付ける習性があるため、体を巻き付けることができる止まり木を用意してあげる必要があります。
止まり木としては、枝サンゴ・人工水草・人工サンゴが良いですね。
1つだけでなく、いくつかをバラバラの場所に置いてあげてタツノオトシゴ自身がここが居心地が良い!という場所を探すことができるようにしてあげましょう。
人工海水
飼育するためには海水が必要です。水の中に溶かして使うことができる『人工海水(インスタントオーシャン)』を用意しましょう!
溶かすための水は水道水の水に、人工海水を規定量溶かすことで海水が完成です。
間違って人工海水を溶かし過ぎてしまったり、人工海水を溶かす量が少なすぎたりするとタツノオトシゴじたいに負担がかかってしまう。濃度を測ることができる”比重計”も必要になります。
飼育水を用意しなければならないときにも比重計を使いますが、水替えをするときにも比重計を使ってしっかりと濃度を合わせるということが大事になるんです。
水温計とヒーター
タツノオトシゴの種類によって適した水温が変わってきます。
だいたいのタツノオトシゴは、22度から28度が適しているんです。が、冷水性のタツノオトシゴは20度位を保つようにしないといけません。
冷水性のタツノオトシゴは、タスマニアポニーやそれ以外の種類もいます。
また、季節によっては水中ヒーターを使いましょう。
冷水性のタツノオトシゴの場合は、夏は暑くなってしまいますので『水槽用クーラー』も必要となります。
冷水性のタツノオトシゴでなくても、夏場に水温が28度を超えてしまうようであれば水槽用クーラーは使った方が良いかもしれませんね。
タツノオトシゴは病気に強い生き物なので、殺菌灯やウェーブポンプは使う必要はないですよ。
これはどうしても付けなければならないというわけでないのですが、「照明設備」を付けるのも良いでしょう。
照明設備をつければ鑑賞しやすくなるためです。
水槽に砂利を入れたくなるかもしれませんが、砂利は入れない方が良いです!
どうして砂利を入れない方が良いのかというと、管理がしやすくなるからです。また、砂利がない方がタツノオトシゴがエサを探しやすいです。
それでも見た目が気になるな・・・という人は砂利ではなく、「細めのサンゴ砂」を薄く敷くのがおすすめです。サンゴ砂は大きすぎるとすき間にゴミがたまってしまいますので、細かいものがおすすめです。
エサ
タツノオトシゴのエサは生餌か冷凍エサです。
冷凍エサを食べてくれれば良いんですが、もし食べないのなら生きたエサをあげなくてはなりません。
冷凍エサは管理も簡単ですが生餌は管理も大変になってしまうため、タツノオトシゴを買う際に冷凍エサを食べてくれるタツノオトシゴを買った方が無難です。
タツノオトシゴが小さいサイズなら『冷凍ブラインシュリンプ(アダルト)』
大きいサイズなら『冷凍ホワイトシュリンプ』
がお勧めです。
冷凍エサの与え方は、飼育している水で冷凍エサを溶かし、スポイトでタツノオトシゴの近くにふわふわと落としてあげます。
タツノオトシゴは胃袋が小さいため、一度に食べることができません。
そのため少しずつ小出しにしてあげます。
タツノオトシゴは底に落ちたエサでも食べてくれることもありますが、個体によっては底に落ちたエサは全然食べない場合もあります。
タツノオトシゴの様子を見ながらエサを与えてあげましょう。
エサをあげる頻度としては、基本的に1日に2回。時間としては朝と昼にあげるのが良いです。夜の間はエサをあげても反応しません。そのためエサをあげる時は明るい昼間にしましょう。
餌は1日に1回でも大丈夫なのですが、1日1回だと餓死してしまうことがあるので、1日1回にしたいのであれば可能な限りタツノオトシゴを太らせてあげると良いでしょう。
生餌であれば、ヨコエビがおすすめです。ヨコエビは水槽の中に海藻をたくさん入れてある環境であれば、勝手に増えていってくれるので管理が簡単です。
水換え
フィルターを使っているのなら定期的に水替えをしないといけません。プロテインスキマーなら水を綺麗にすることができるためあまり水換えをしなくても良いです。
水替えの仕方を説明しますね。
水換えをするため用のホースとバケツを使い飼育水の水を半分から三分の二くらいの量を、外に出します。
次に交換するため用の海水を作ります。ポイントは水温を同じにして海水の比重も同じにすることです。少しでも水温や海水の比重が変わってしまうと大きなダメージを受けてしまいます。
始めのうちは換える水の量を三分の一にしてみると良いでしょう!三分の一であれば、水温や比重の変化が少なくてすみます。
タツノオトシゴは他の海水魚と比べると水質にはそれほど敏感ではないため、ある程度慣れてきたら水換えを一度に三分の二くらい換えても大丈夫です。
ただ、全部水を換えるのは、やめておきましょう。水を一度に変える量は、最大で三分の二までにしましょう。
ここで水換えの回数はどれくらいが良いのか?
水換え頻度はその使っているものなどにもよりますね。というのは水槽サイズはみんな一緒というわけではありません。
そして浄化装置やライブロック、肝心なのはタツノオトシゴのサイズや飼っている匹数も違います。
もちろんエサの与え方によっても、水槽の水の汚れ具合も違っているためそれに合った頻度で水換えをしましょう!といってもよく分からないですよね。
そういう時には『硝酸塩濃度測定キット』を使って、汚れを測定しましょう。
浄化装置をプロテインスキマーで、そこにライブロックを使っているのなら硝酸塩の効果がかなり低くなってしまうこともあります。そのためしっかりと測定をしながら、水換えをするペースを決めるという方法が良いです。
硝酸塩を使って30ppm以上なら、水換えをする必要があります。それ以下であれば水換えをする必要はありません。
飼育のポイント
タツノオトシゴを初めて飼う人にとって最大のポイントは冷凍エサを食べてくれるかどうかです。冷凍エサをよく食べてくれる個体なら、問題なく飼うことができます。
なので、初めてタツノオトシゴを飼う人は、ショップで「冷凍エサを食べるか?」を聞いて冷凍エサを食べる個体を飼うのが良いでしょう。
そして、第2のポイントは太らせてあげて、1日1回エサをあげるスタイルに早く持っていくことです。学校や仕事などが休みの日で、時間がある時はこまめにエサをあげるようにして太らせてあげましょう。
タツノオトシゴの種類と特徴
タツノオトシゴには種類があります。種類ごとの飼育ポイントも紹介しましょう。
「オオウミウマ」
スポイトをかざすだけでオオウミウマの方から寄ってくるため、初心者でも飼いやすいでしょう。
「クロウミウマ」
こちらもオオウミウマと同じく、クロウミウマの方から寄ってくるため初心者でも飼いやすいでしょう。
「タスマニアポニー」
別名『ポットベリーシーホース』です。
タスマニアポニーは冷凍エサを食べ慣れていて、とっても丈夫で繁殖も盛んにされているため、初心者におすすめです。
タスマニアポニーは、冷水性のタツノオトシゴなので水温は19度から21度あたりにした方が良いため、水槽用クーラーが必要になります。
「カリビアンシーホース」
カリビアンシーホースは冷凍エサを食べるかどうかは、個体差があるためショップで冷凍エサを食べるところを見せてもらえるのなら、見せてもらってから飼うのが間違いはないですね。
初心者には難しいタツノオトシゴかもしれません。
「クラウンポニー」
タツノオトシゴとしてショップで販売されれている種類は、クラウンポニーが主なようです。
自分からエサを食べには来ず、待ちエサスタイルが強いタツノオトシゴなのでクラウンポニーを太らせようとするのは大変でしょう。
それに冷凍エサを食べてくれない可能性が高いため、初心者向けではないですね。
神経質な性格があるため、ショックを与えたり他の種類のものと一緒にしないように気を付けましょう!
ショックや他の種類がいると、エサを食べないこともあるからです。落ち着いた環境で、こまめにエサをあげるというのが大事!
タツノオトシゴの飼育セットが便利!
タツノオトシゴを飼ってみたいけどよくわからないという人には、飼育セットをおすすめします。
タツノオトシゴと必要なエサなども、一緒に買えるのでとっても便利です。
通販サイトで買うこともできるため、水もわざわざ用意しなくても届いたその日から飼育を始められます。
まずは水槽や必要な物から、そろえるようにした方が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
タツノオトシゴを飼うために必要な飼育設備や、飼育方法やエサなどをご紹介しました。
可愛いタツノオトシゴを飼って癒されてみませんか?